お盆休みでちょいごぶさたしていました。
というか、 ありがたいことに仕事が入っていました。
英訳と和訳両方です。
英訳をしてみて思うのは、 リーディングをやっていてよかったなということです。
小説ですから、私の得意としている報告書とは表現やスタイルがかなり違い、 ちょっと
考えるとあまり参考にならないようですが、 どっこいそうでもない。
報告書はそれほど凝った単語や表現を使うわけではありませんが、 小説と同じく「コンテクスト」
を重視する--つまり、文型、 語順、論理によって特定の意味(メッセージ) を作り上げていく
という意味では同じだなと思います。
同じ内容について報告書に書く場合でも、
何を主語にするのか( 例:ある団体が特定のアクションを行ったという場合、 主語を団体に
するのか、アクションにするのか、あるいは、「it is….」にするのか)によってニュアンスが
違ってきますし、
どのように作り上げていくかについては小説を読む とよく分かります。
具体例で示したいのですが、 分かりやすいケースを見つけるのがちょい面倒なので、
The Facebook Effectの感想文というか、表現の分析です。
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これまで読んできてなるほど同感と思ったのは、最高10億ドル出 すという色々な企業からの
買収提案が出てくるのですが、創始者の Zuckerbergが興味を持たない。
な い。Facebookは自分にとって大きな出会いであり、 ここで売却したら、次に何をやるかを
思いつくのが難しそう」 というような趣旨のことを挙げています。
これは非常によく分かります。私もそうなのです。
くるタイ プではなく、多少試してはみるけど、どうも夢中になれない、 長続きしない方でした。
そんな中で、 外国語そして翻訳はいくらでも時間がかけられる、 あれもこれも工夫してみよう
という気が起きるものでした。 おかげで、何とか生計を立てるようにもなりましたし。
まあ、Fa cebookとはスケールが違いますがね(笑)。
といったところで、自分振り返りモードを終わり、「The Facebook Effect」 から見つけた
興味深いフレーズや単語の分析に入ります。
◆
進化を続けるFacebookが新しい段階に入ります。
誰もがF acebook上で作動するアプリケーションを作れるようにする (業界用語でプラット
フォームになる)という「openness 」への取り組みです。
「As is so often the case at this company, driven by ideals and led by a CEO
obsessed with a long-term view, high-mindedness prevailed.」
「理想を原動力とし、長期的なビジョンにこだわりを持つCEOに 率いられた、この会社
(Facebook) で頻繁に見られるように、(ここでも)高邁な精神が先行した」
ここで何をやったかというと、外部の人間にどんどんアプリを作らせて、 ただで宣伝させる
(News Feedで自動配信)、そして、 邪魔になる自社のアプリは撤退するという、
大盤振る舞いです。
ところが、実際に出てくるのはゲーム等のアプリばかりで、
「Zuckerberg himself was disappointed at the silliness of many of these apps.
He wanted his company to help people communicate things that mattered,
not make it easier to play around.」
そう言われても、それじゃ「things that mattered」が何なのかというと、 大部分は今日
何をやったとか他愛の無いことだと思うのですが。
いずれにしても、Zuckerbergの理想とは違った形かもし れないが、Facebookは新たな
成長軌道に入ります。