2015年10月28日水曜日

「英語にハマりませんか?」No.153

アメリカンフットボールのシーズンたけなわです。

テレビ中継を英語版で楽しんでいますが、そこからピックアップした面白い
表現を紹介します。

milk the clock

前後の流れから大体の意味は分かるのですが、「milk」という面白い言葉。
辞書で調べると「(立場などを)できるだけ利用する」という意味が出ています。

また、「milk the market」は、市場を操って甘い汁を吸うとなっていますので、
このへんのところですね。

アメリカンフットボールでは時間が非常に重要で、試合の終わり頃になると、
タイムアウト等を利用して時計を止めたり、進めたり(残り時間を早く少なく
したり)といった駆け引きを行うことができるし、それが試合の醍醐味でも
あるわけです。

従って、この場合は、(残り)時間を自分の優位になるように操作すると
いうことです。

一方で、

milk the bull
(見込みのないことをやる)

という表現もあります。

なるほど、言われてみるともっともというやつですね。
猫に小判」とは....違うか!

フットボール番組からもうひとつ。

ある選手についてのコメントで、いつもは愛想がよいのに、この日は

snippy with reporters

であるという表現が聞かれました。
ぶっきらぼう」、「横柄」な態度をとったわけです。
何があったのでしょうか。


それでは、ようやく残り300ページ(2,300/2,600ージ)まで来た
The Prize」から。

今読んでいる箇所は、石油危機とか、比較的な最近の出来事ですが、厳しい
交渉を重ねる石油企業や各国政府の間で出てきたジョークを紹介します。

イラクの石油開発を行う合弁会社の設立交渉です。

何せ、メジャー各社、独立系、そして、アメリカ、イギリスを初めとする
複数の政府の思惑が絡み合い、ようやく合意・調印された契約は非常に複雑な
ものとなります。

これについてのある関係者のコメントです。

We have now succeeded in making the Agreement completely 
unintelligible to anybody. …… No one will ever be able to litigate about
 these documents because no one will be able to understand them.

「誰にも全く理解不能の契約を締結することができました。......誰も
この文書について訴訟を提起することはできないでしょう。なぜなら、
誰もその内容を理解できないからです。」

こういう皮肉っぽい言い方は好きだな!

2015年10月19日月曜日

「英語にハマりませんか?」No.152

うわー、うっかりしていたら10月半ば。
ブログを全く書いていませんでした!

なにしろ、アメリカンフットボールのシーズンが始まっていますからね。

ブログどころじゃないと言っておきましょう。加入しているJCOMで番組を
予約録画できるように契約更改したので、夜中とか朝に放映されることが多い
フットボール番組を週3回ぐらい晩酌とともに楽しめるようになりました。

解説は英語にして、ひとときのアメリカ三昧です。

最近の傾向としては、クォーターバックという司令塔が本来はパスを投げるのが
主要な役割だったのが、自ら走ることが多くなっています。

関連する表現としては

bootlegクォーターバックが味方の選手にボールを渡すとみせ自分の腰に
して走る)」

とか、

scrambleクォーターバックが味方のパス相手が見つからないままボールを
って走る)」

といったものがあります。


さて、大長編の「The Prize」ですが、iPad版で2,500ページ余りのところ
2,100ページまで来ました!石油の歴史があますところなく書かれています。

ここで登場してくるのが、

石油の初期は冒険家というか、リスクを恐れず、石油の発見に取り組む人々
ですが、石油産業の焦点が市場に移り、政治的な道具/武器(political tool/weapon
となってくると脚光を浴びるのが、政治家、投資家などの交渉力に長けた人材です。

ちょっと前は有名だった、サウジアラビアのヤマニ石油相とか、色々な海千山千
excuse me!)のツワモノcrafty old foxesが時代を彩りだす。

ということで、

ここまで読んできた「The Prize」から興味深い表現をとりあげます。

あるツワモノの交渉能力についての描写です。

...very able negotiator that he was, to make his demands step by step, so that 
having obtained satisfaction on one point he would raise another and yet 
another, thus achieving all he wanted or, at least, much more of what he wanted 
than he would have obtained if he had started by putting forward all his demands 
at once...

段階的に要求を行い、ひとつが叶うと一段階上げるという手順を繰り返すと、
一度に全ての要求を出すよりもずっと大きな成果を得られるということだそうです。

step by step」とか、「raise another and yet another」とか、じりじりと要求を
積み重ねることが必要なのでしょうね。

30年以上前に中近東某国に勤務した時を思い出しました。
淡白な私としてはこのような交渉は苦手でしたね。

といったところで、今回はこれまで!