2015年1月21日水曜日

「英語にハマりませんか?」No.127

さて、今回レビューする記事は、昨年最後の掲載と同じEconomist 12/20号から、
ハワイのホームレスについて取り上げます。

タイトルは、

Homelessness in Hawaii
Paradise lost
Catering to tourists comes at a hefty price for locals

ハワイでホームレスと聞くと、何かお気楽な(どこでも寝られるし、食べ物も
ありそうだし)響きがありますが、とんでもない。
観光地であるが故に厳しい状況となっているようです。

Hawaii has one of the worst rates of homelessness in the country. Though
 its jobless rate is below 5%, pricey housing keeps even many workers 
on the streets.....」

家の価格が高いために、ちょっとやそっとの収入では追いつかず、ホームレスに
なりやすいと。

特にオアフ島にはハワイのホームレスの大部分(3/4がいるが、

sleeping rough has just got rougher

とあまり面白くないダジャレになっています。

2014年の12月から、ホノルルの市長が午前5時から午後11時の間、往来の激しい
公道で座る、あるいは、横になると処罰する(罰金最高1,000ドル)という条例に
署名したのです。

こういう厳しい規制を打ち出しているのはハワイだけではなく、米国全土で
見られるようです。一方で、手ごろな価格の住宅(家計収入の30%を超えない)は
減少しています。

もちろん、こうした規制は逆効果であるという意見もあります。つまり、ホームレス
というだけで犯罪者になることで社会復帰が難しくなるという理屈です。

また、留置場の運営コストは、ホームレス用シェルターの3倍かかるようです。

ということで、いくつかの都市では、まずシェルターとなる住宅を提供して、
それから自立のためのサポートを提供するというアプローチを採用しています。

この方がコストも安く済む、なぜなら

the homeless otherwise tend to ricochet between expensive services, such as 
jails, emergency rooms and detox centers.

ricochet」-跳弾とか、水切りの石のように飛ぶという意味ですが、ここでは、
頻繁にさまざまな施設の間を行き来する、たらいまわしにされるという感じですね。

ハワイでもこうした計画はあるようですが、シェルターの建設はまだ具体化しておらず、
代わって議論されているのが、近くのSand Islandに収容施設を整備してホームレスの
人たちを送り込もうというプランです。

文字通りの「島送り」ですな。

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