お寒うございます。
以前に、 カルチャースクールで米国短編小説の購読会に参加していると紹介 し、
なかなか面白いと言いましたが、前言撤回します!
「The Best American Short Stories」という毎年出ている本らしいですが、
話の筋やテーマも分かりにくいし、 寒い冬に部屋でひとり読むにはあまり
楽しくないというのが正直な 感想です。
一方で、5-6人で分担して読んでいるので、皆であーでもない、 こーでもないと
考えつつ読むという点は面白いです。 こういう機会が無ければまず読まないと
思われる本に挑戦してみる のも新たな英語体験と、いささか無理やりですが、
まー、 もう少し続けてみるかなと思っています(一種の我慢大会?)。
◆
さて、毎日の読書で目に留まった表現や単語の紹介ですが、 前にも触れました
「Foreign Affairs」という隔月発行の外交専門誌を取り上げます。
米国による無人機(drone)での空爆の効果を検証した
「Wa shington’s Phantom War」(ワシントンの空虚な戦争という感じですか)
「One of the primary challenges in producing an accurate count of fatalities
from drone strikes is the divergent incentives for U.S. officials and for militants:
Washington claims that almost all those killed in the drone strikes are militants,
whereas militants and locals often claim that the victims are civilians.」
(Foreign Affairs July/August 2011 p.13)
パキスタンとアフガニスタンで米国が行っている無人機空爆の効果 について分析して
いるのですが、ここでは、 正確な死者の数を把握するのに一番の問題(課題)は、
これはどういう意味かと言うと、
米国とゲリラ側( といった方が戦闘員よりも正確?)では、 正反対の戦果を強調したい
という動機がある(つまり、 そういう傾向がある)と。
つまり、米国政府が、 無人機の攻撃で死亡するのは戦闘員であると主張するのに 対し
(空爆を正当化するために)、 ゲリラや地元の住民は一般市民であると主張する
(主張することに利益がある)ということですね。
「divergent incentives」とは面白い表現です。
「directly -opposed incentive」でもよさそうですが( ちなみに前者はインターネット
検索で出てきますが、 後者についてはありません)。
もうひとつ、無人機攻撃の問題について、
「Another problem with the drone strikes is that since they eliminate militants
before they can be apprehended and questioned, the program precludes
the possibility of gaining any useful intelligence from those killed.」
という議論が出てきます。
なかなか冷徹な論調です。
問答無用で殺害してしまうから、 尋問して情報が得られないというデメリットがあると。
さらに
「Dead militants, of course, can offer no insights into planned operations.」
なんじゃ、このインサートは。死んだゲリラからは、 深い情報が得られないという、
凄い駄目押しですね。
これからなんとなく連想したのは、「良い....は、死んだ....」という表現です。
うろ覚えながら、ネットで検索すると、「The only good …. is a dead ….」
という言い方にたどり着きました。
意味としては、「いい… は死んだ…だけだ,…にかかわっていいことはない」
その語源をたどると、米国西部人の間で使われた常套句
「The only good Indian is a dead Indian.」
に始まるそうです。あー、これも冷徹な表現で、 完全に「politically incorrect」!
まあ、ひょっと連想した、 うろ覚えの表現が瞬く間に探せるとはインターネットは
つくづく素 晴らしいと感心して終わることにします。
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