2014年12月4日木曜日

「英語にハマりませんか?」No.122

今週は、ワシントンポスト紙電子版の記事を取り上げます。
ちょっと目に付いた面白い論説記事です。

Venezuela’s Downward Economic Spiral」(ベネズエラ経済の負の連鎖)

という表題で、南米ベネズエラの問題なのですが、書き出しはロシアから始まります。

VLADIMIR PUTIN pointed out that the Russian currency’s recent loss 
of value had a silver lining.

ということで、プーチン大統領によると、現在のルーブル安には良い点もあるようです。
Every cloud has a silver lining.」の変化形ですね。

つまり、ロシアの国庫歳入の多くが石油天然ガスの販売収入(ドル建て)から来ている
ため、ルーブル安で歳入が増加するという恩恵がもたらされているそうです。

…. a depreciating currency can allow a government to keep spending 
at home and cushion the shock.

一方で、同じく石油大国のベネズエラでは、正反対のことが起きているそうです。
なぜそうなるのか?

…. the government has insisted on maintaining a fixed, multiple-tiered 
exchange rate system that vastly undervalues the dollar.

ドルとの固定相場制に固執しているというわけです。

その結果、カラカスのブラックマーケットではドルが政府設定レートの17にもなり、
食料品などの物価は約60%上昇。しかも供給量は少なく、店の前には長い行列が。

どうも、借金の返済の関係でこうした政策をとっているようですが、この状況はまだ
しばらく続きそうです。

Perhaps the worst news for Venezuelans is that the next election, for parliament, 
is nearly a year away…. 

ということで、議会の選挙までにはまだ1年あるし(最悪のニュースと言われちゃね)、
大統領の任期も2019年まである。

こうなると、議会が解散できるのもある意味良いですね。

結論としては、

Barring a miraculous recovery of oil prices or a dramatic reversal of course 
by the government, the country’s downward spiral appears destined to continue.

barring ….」面白い表現ですね。
原油市況が奇跡的に回復するか、政府が劇的な方針転換をした場合を「除いて」という
ことになります。

こりゃ大変だ。

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