さあ、今回は、
Economist誌の巻頭記事「On- demand Economy」(1月3日号)を取り上げます。
タイトルは、
「The on-demand economy
Workers on tap
The rise of the on-demand economy poses difficult questions for workers,
companies and politicians」
「オンデマンド・エコノミー
勤労者がいつでも需要に応じられる/需要に応じて働く
こうした新しい経済体制の出現は、労働者、企業、 政治家のいずれにとっても
難しい問題を突きつけている」
ということですが、
そもそもオンデマンド・ エコノミーとは何なのか。
日本ではまだ定訳が無いようですが、 英語の定義を見ると、
「The On-Demand Economy is defined as the economic activity created
by technology companies that fulfill consumer demand via the
immediate provisioning of goods and services.」
とあります。
ここで出てくる「technology companies」の意味を見ると、
「A company that sells products involving sophisticated technology」
(高度な技術を伴う製品を販売する企業)
つまり、高度な技術を利用して物品やサービスを迅速に供給するこ とで
消費者の需要を満たす経済活動ということのようです。
記事は、 ヘンリーフォードによる自動車という大量消費時代の幕開けについ ての
振り返りから始まります。
「......Henry Ford combined moving assembly lines with mass labour
to make building cars much cheaper and quicker—thus turning the automobile
from a rich man’s toy into transport for the masses.」
まあ、なかなかうまいまとめですね。
フォードの業績をわずか2行 ちょっとに凝縮しています。
そして現在、 コンピュータとフリーランスの労働者を組み合わせて、 従来富裕層が
専ら享受していた贅沢なサービスを提供するという時 代に入っているという展開です。
「Today a growing group of entrepreneurs is striving to do the same to services,
bringing together computer power with freelance workers to supply luxuries
that were once reserved for the wealthy.」
運転サービス、食事の宅配から、 弁護士やコンサルタントの派遣サービスまで
広がりつつあるという ことです。
こうしたオンデマンド・エコノミーは、まだ規模は小さいが、 急速な成長を示している
ということです。
この動きを後押しする力は、技術(特にICT)の発達、そして、 社会構造の変化であると。
特に後者について、
現代の社会は、 金はあるが時間が無い人たちと、 時間はあるが金を持たない人たちに
二分されつつあるとエコノミス トは指摘している。オンデマンド・エコノミーは、
2つのグ ループの人たちを結び付けているという分析です。
こういう動きに対して、従来型の雇用形態で働いている人たち( たとえば、タクシーの
運転手)は反対の声を上げている。一方で、 オンデマンド型サービスの提供者は、
エコノミストでは、功罪半ばするという評価で、 必要な時間だけサービスを受けられる
という意味で消費者にとって はメリットであるし、 フレキシビリティーを重視する
労働者にとっては朗報だが、
「wo rkers who value security over flexibility, including a lot of middle-aged
lawyers, doctors and taxi drivers, feel justifiably threatened」
(安定を求める勤労者―― ベテランの弁護士、医師、運転手など――は、 当然のこと
ながら脅威に感じる)。
ということで、
オンデマンド・ エコノミーという世界で生き残っていくには、 複数のスキルを身に
付け、その向上を怠らないことが求められるという結論です。
そして、
「if they are really ambitious, turning themselves into brands. In a more fluid world,
everybody will need to learn how to manage You Inc.」
(本格的な野心があるのであれば、自分自身をブランド 化することが求められる。
流動化が進む世界では、誰もが「You Inc.」をどのように運営していくかを学ぶ必要が
ある。)」
ということで、ブランド化がんばりますか?
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