2013年11月1日金曜日

「英語にハマりませんか?」No.76

All the President’s Menです。

Bernstein記者は、ウォーターゲート事件に関する接触者の連絡先を手書きで記した(jotted down
ファイルを取り出して、Segrettiratfucking(前出)といったキーワードにについて知っていそうな
人物に片っ端から電話します。

この中のキーワードのひとつとして出てくるのが「Canuck Letter」です。

かなり長い注記で出てきますので、ちょっと見ておきましょう。

これは、1971年の大統領予備選で民主党のMuskie上院議員という有力候補について、遊説予定
だったニューハンプシャー州の新聞が

accused Muskie of hypocrisy for supporting blacks while condoning the term 
“Canucks” – a derogatory name for Americans of French-Canadian ancestry, many of whom 
were New Hampshire voters.

(人種ごとに蔑称があるものですね。黒人は擁護しながら、フランス系カナダ人を先祖に持つ蔑称を
容認したというのはダブルスタンダードだという、アメリカではsensitiveな話ですね)

これは、匿名の投書(semi-literate letter―たどたどしく書かれた)に基づく報道で、マスキー陣営は
送り主を探すが結局分からず、疑惑(allegeslur)だけが独り歩きということになります。

さらに、マスキー候補の妻について「sneak-smokedこっそりタバコを吸いー悪いことかな)….. used 
off-color language(きわどい)on the press plane」という報道が行われます。

ここでマスキーは反撃しようとするが、その途中で泣き崩れてしまう。政治家が泣くのは致命的であり
disastrous effect)、マスキー候補は予備選で敗れます(この報道はかすかに記憶しています)。


さて、本題に戻ると、

法務省のソースの1人(attorneyratfuckingの話に反応し、初めて聞いた時は信じられなかった、
it’s nauseating」であるとコメントします。

そして、Segrettiについては、「indescribable」であり、「immoralな活動だからどんどん書いた方が
よいと後押ししてきます。

秘密資金についても「that’s a fruitful area」(掘り下げる価値のある)というコメントです。
Canuck Letterについても選挙妨害の一環であろうと。そして、個々の名前は挙げないが、公判に
なれば真実が明らかになるとします。

そして、Mitchelの関与について聞くと、

he can’t say he didn’t know about it because it was strategy – basic strategy that goes 
all the way to the top.  Higher than him

という発言が出てきます。

ということは、
2人の補佐官そして大統領までがこのような工作について知っていることを意味してきます。

For the first time, he (Bernstein) considered the possibility that the President of the United 
States was the head ratfucker.」(親玉である可能性)


事件取材で4か月一緒に仕事をしてきて「Spiritual affinity」が芽生えてきたWoodwardと共に
大統領につながるかもしれない事件の山場に来たなと感じています

現在のところ明らかなのは、3人の弁護士に対してSegrettiからratfuckingの勧誘があったという
証言です。

それを支持する直接の証拠は無い(司法省内のソースの反応と飛行機での移動記録だけ)。

それでも、BernsteinSussmanは、

What they had were ephemeral.(それ自体は大したニュースではない) But there were 
enough pieces to try writing something.  Lay it out piece by piece …… The big picture 
can wait

大きな絵を描くよりも、少しずつ寄せ集めた事実を重ねていこうということですか。

Bernsteinは、上記の3人の弁護士は「political espionage」や「sabotageを仕掛ける目的で
ニクソン陣営と関わりがあると思われる男に誘われたと書きます。

Woodwardと電話で打ち合わせるが、もっとバックグラウンドをチェックすべきだ反論されます。
(「The implications were not hinted at until there were more solid information」)

その結果、Woodwardの意見が通ります。

Woodwardは、ワシントンDCに行き、ディープスロート(久しぶりに出ました!)と接触します。
今回は彼の助けが必要だという判断です。

ここで「His relationship with Deep Throat was genuine, not cultivated」という表現が出て
きます。心底からお互いに理解した関係ということのようですね。辞書的に言うと「cultivated
でもじっくり養われた関係という感じがしますが。

He talked about how politics infiltrated every corner of the government – a strong arm 
takeover of the agencies by the Nixon White House
-官僚が完全に牛耳られ、支配されているということですか(日本では考えられないですね)

strong arm」-強権的

ディープスロートは、国益よりも自分達の利益や言い分を通すのが先決という風潮を嘆いている
わけです。

さらに、

They are all underhanded and unknowable」(力不足)

さらに、メディアについても

I don’t like newspapers…… I detest inexactitude and shallowness

と批判的です。(浅学非才っていう感じか(これ自体は自分をへりくだっていう表現ですが)

そんな彼をWoodwardは、

He never tried to inflate his knowledge or show off his importance」ということで
Woodward considered him as a wise teacher

同時に、ディープスロートは自分の欠点も認識しています。「He could be rowdy, drink 
too much, overreach」(口やかましく、度が過ぎることがある)

そして、

There is a way to untie the Watergate knot

と言って、ニクソン再生委員会を含めて関係者に根気よく取材すれば、民主党を含めて強引な
手法で色々な工作をしてきているのでそれが明らかになってくるはずだ(言い換えれば、FBI
厳密な事情聴取を行っていない)とアドバイスしてくれます。

ディープスロートは、ホワイトハウス、司法省、FBICRP情報にアクセスできるので、
hard information」を持っている。それでも、Woodwardが粘ると(after prodding)、

involvement of higher-ups in the White House in the Watergate break-in and other 
illegal activities

があったことを認めます。

そして、Mitchelはウォーターゲート事件後、現状を調べてびっくりし、ショックを受けていた
と言います

Woodward

the Watergate bugging and spying were isolated or they were parts of the same 
operation….

と聞くと、

Check every lead.  It goes all over the map……… You could write stories from now 
until Christmas and well beyond that.

というアドバイス。

go all over the map」というのは感覚的な表現ですね。組織全体ということ。
従って、クリスマスあるいはそれ以降までネタには事欠かないと。

その後、

Deep Throat returned to Mitchell on his own stream」-自らミッチェルの話題に戻ります。

ウォーターゲート事件発覚の後で何が行われていたかを知って

Mitchel was ruined

だったと。非常なショックを受けたというこでしょうね。

同時に、

If this all comes out, it could ruin the administration
(もし全貌が知れたら、政権にとって致命的である)

ということで、ここでは「ruin2つの意味で(少なくとも日本語的には)使われていることに
なります。

さらにディープスロートの暴露は続きます。

選挙妨害やスパイ活動は4グループで行われた、Huntのグループが最も違法性の高いこと
really heavy operation)に関わっていた。

つまり、

The President’s forces had been out to wreck the campaigns both of the Democrats 
and of Nixon’s challengers within his own party

自分が当選するために、相手かまわず、手段を選ばず、妨害工作を行ったということです。

Woodwardは、「leak-plugging at the White House」について聞きます。
これは、情報漏れを防ぐための活動ということでしょう。

ディープスロートの答えは、

That operation was not only to check leads to the papers but often to manufacture 
items for the press
(情報漏れの防止と共に、攪乱するための情報も流した)

Total manipulation」(総合的な情報操作)が目的であって、

everyone was eating at one time or another out of their hands. Even the press
(面白い表現です。マスコミを含めて皆がコントロールされた-翻訳的には翻弄されたと
いきたいです)

ということで、ホワイトハウスもどっぷり関わっていたという話になってきます。

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