さてちょっと空きましたが、All the President’s Menです。
ディープスロートとの長い話が続きます。
FBIとGrand Juryによる捜査は、ウォーターゲート事件に限定されており、 その他の妨害あるいは
不正な情報収集活動は無視していることも確 認してくれます。
ここで
「There was also non-corroborative testimony before the grand jury, driving everyone wild,
certain perjury」
という表現が出てきます。
「drive wild」とはここでは混乱させたという感じでしょう。
そして、
「They want to single out the Post. They want to go to court to get at your sources」
と警告します。
ポスト紙に絞って、訴訟に訴え、 情報源を明らかにしたい(get at)と考えている。
彼らはそのまま3時頃まで話し続けますが、最後に、Woodwa rdは、 もっと具体的な情報が
聞きたいというとディープスロートは苛立ち ます(exasperated)。
さー、ここは粘りどころです。
「One couldn’t publish stories based on vague references to higher-ups…..」
ということで、
「We need something that go beyond generalities ….. What about the Canuck Letter?」
と踏み込みます。( マスキー候補の予選敗退につながった匿名の手紙)
これについては、ディープスロートは
「It was a White House Operation – done inside the gates surrounding the White
House ….」
と認めます。
Woodwardは、 追いすがってディープスロートの腕を掴みます(「The time had come to
press to the limit」-これはいい表現ですね。勝負です。)
(逆に、「D on’t press your luck」(調子に乗るな)という表現もありますが)
そして言います。
「We are playing a chickenshit game – you (Deep Throat) for pretending to yourself
that you never feed Woodward primary information, and I (Woodward) for chewing up
tidbits like a rat under a picnic table that doesn’t have the guts to go after the main dish」
ちょい長く引用しましたが、面白い下りです。
という振りをし、 Woodwardはテーブルの下にいる臆病なネズミが皿に盛られ た料理ではなく、
落ちてくる食べこぼし(tidbit― ちょっとした情報)で満足しているようなものだというわけです。
この一言が効いて、ディープスロートは、全体の50人にも上る人 間がホワイトハウスの指示を
受けて妨害工作に従事していたと話し 、Woodwardが取材してきた工作活動(盗聴から、
最後に、
「The White House has been willing to subvert the whole electoral process」
と聞くとそうだという答(Deep Throat looked queasy)。そして、司法省もFBIも知っていると。
結局2人が分かれたのは朝の6時近く!
翌日Bernstein, Woodward, Sussmanなどが集まり、編集会議を行います。
今までに判明した選挙妨害工作その他の活動の概略、Segret ti、Canuck Letter という3本の
記事を書くことに決まります。
Bernsteinは、概略の記事を書こうとするが苦戦する(「 There were too many generalizations, and meaty details were in the other two stories」-他の2本の記事が具体的なのに対し、
息抜きに社内のWater coolerに行くと、国内担当の女性記者が来て、Canuck Letterについて
知っているかと聞いてくる。
男が「自分が書いた」 と何でもないことのように話した(「told matter-of-factly」- 冷静にという
意味もあるが、淡々とでもよいのでは)とのこと。
「The coincidence seemed too much. Bernstein suspected a set-up(偶然にしてはできすぎ
と感じ、 罠ではないかと疑う)」つまり、Canuck Letterについてホワイトハウスが関与している
という情報が 入るのと同時にこの話を聞いたから。
しかし、よく考えてみると、
「Clawson was just the kind who would think nothing of pulling such a trick」
(そうした策略をめぐらすタイプではない)
Woodwardに話すと、 ホワイトハウスの知り合いから聞いた話を思い出す。
「He once told him of an initiation rite in which new members of the President’s staff
were ordered to prove their mettle by screwing an enemy of the White House」
(新しいホワイトハウスのスタッフに対して、 政敵に打撃を与えることで自分の「mettle」
(辞書には、 熱情とか、気骨とありますが、「根性/性根」 の方が感じ出るのでは)を示すことを
求められる「通過儀礼」)
ClawsonのCanuck Letterはそうした通過儀礼だったのでは!
ということで、
編集主幹のBradleeも加わった会議が開かれ 、Clawsonに直接確認することになります。
一方、 くだんの女性記者が思い出しながら書いた当日の会話についてのメ モでは、
1972年9月25日、自宅でClawsonと飲んだ、とある。
その時、女性記者が、記者とホワイトハウススタッフの違いについて話すと、Clawsonは
記者では分からないことがたくさんあると言い、
「He may have said something about knowing where all the bodies were buried ……」
(悪事などの秘密を知っている)と
そして、彼の方から、Canuck Letterを書いたという告白があった。
したかった ということ。
記者の時に「that kind of dishonest thing」をしていたのかと聞くと、記者の時はしていない
が、 「That is politics, that’s the way things are」(政治の世界はそんなもの)と答えます。
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