2015年4月27日月曜日

「英語にハマりませんか?」No.138

今回は、読書中のもう1冊「Catch me if you can」から取り上げます。

この本は、詐欺師の破天荒な回想録で、「Titan」の冒頭に出てくる父親と同じく、
詐欺師とか、ペテン師に関する単語が登場します。
こちらは正真正銘本物の(?)詐欺師です。

最初の項で自分のことを、警察やマスコミで

one of this century’s cleverest bum-check passersflimflam artists, 
crooks, a con man of Academy Award caliber.

と呼ばれたと紹介しています。

bum-check passers」偽造小切手の使い手ということですね。
他の3は前回紹介しましたが、全て詐欺師、ペテン師という意味です。。

そして、

I sometimes astonished myself with …. my impersonations and shenanigans

「自分でも驚くほどのなりすましとペテン(の才能を発揮した)」という感じかな。

自画自賛もある程度もっともで、この人は、パイロットから始まって、医者、
弁護士などになりすますのですが、その際、業界の基礎知識を含めてよく勉強して
いるのですね。弁護士の場合、1年近い期間を費やしています。

その才能と熱意を良い方向へ使えばというのは簡単ですが、人間向き不向き、
好き嫌いがありますからね。

一方で、詐欺という犯罪に対する報いも受けており、

「.....did time in a French pokyserved a stint in a Swedish slammer and 
cleansed myself of all my American sins in …. federal jug

ということで、さまざまな国で罪をつぐなったことをさまざまな言い方で表現
しています。

日本語でも「豚箱」、「ムショ」、「臭い飯」とか面白い言い方があり、
この辺りは万国共通というところですな。

と詐欺用語(?)をひとしきりおさらいしたところで、公平を期して(?)、
騙される方はどう呼ぶかといいますと、

sucker」、「patsy」、「gull

(「gullible」(だまされやすい)という表現をよく見かけます)といった
言い方がクール(?!)なようです。

Sucker’s list」という表現もあります。

A sucker list is a list of people who have previously been successfully 
solicited for something. The major areas of sucker lists are solicitation 
of donations and fraud.」(Wikipediaより)

とりあえず、どっちにもなりたくないなと言っておきましょうか。

2015年4月21日火曜日

「英語にハマりませんか?」No.137

あちゃー、のんびりしていたらブログ書くのを忘れていました!

もっとも、読書の方は順調で、「Titan」ははや300ページを超えています。

英書はもうひとつ「Catch me if you can」、そして、日本語では山崎豊子著「不毛地帯」
読んでいます。

後者は、全5巻で、1巻は主人公のシベリア抑留記が主体でかなりきつかったですが、
なんとか読み終えて、現在は、商社に入社して、次期戦闘機の売り込みに奔走する、私の
好きな権謀術数に満ちた話が展開しています。

自分自身はこういう切った張ったのビジネスは苦手です。まあ代理体験というやつで、結構
ハマります。

さて「Titan」です。

主人公のロックフェラーは、石油を中心として膨大な富を築くわけですが、これは南北戦争
1861-65)の頃なのですね。なんかピンときませんが、この時期に石油の採掘が始まり、
一大ブームとなったということです。

この激動の時代に、生まれ育ったジョン・Dロックフェラーですが、冒頭はその父親の話が
出てきます。

この人なかなかの食わせ物で、良く言えば山師(良くないか)、悪く言えばペテン師、
しかも重婚という、まあ犯罪者ですね。
一方の母親は真面目な人で、ワルに惹かれちゃったのでしょうね。

ということで、
山師とか、詐欺師とかを指す言葉が結構出てきますので、今回はそれを紹介します。

なにせ第1章のタイトルが「The Flimflam Man」(ペテン師)ですから。
そして、「humbug」、「charlatan」と次々違う言い方が出てきます。

ちなみに辞書を引くと、詐欺師/ペテン師で出てくるのは「swindler」(なんとなくかっこいい
響きがあります)、「con man」、「trickster」ですね。

父親は、インチキ薬の行商(この頃のアメリカはまだ医師が農村地帯にはあまりおらず、
こういう職業が横行したらしいです)をしていく中で、農場の娘「Eliza」と知り合います。

With a flair for showmanship and self-promotion, he always wore brocaded vests ….. 
that must have dazzled a sheltered farm girl like Eliza.  …….. he was a smooth-talking 
purveyor of dreams along with tawdry trinkets, and Eliza responded to this romantic 
wanderer.

なるほどね。

格好よく見せるためにオシャレなベストを着て、それにElizaはイチコロというわけです。
色々夢を語ってじゃらじゃらとした装身具を見せびらかす彼でも、何も知らない娘にとっては
ロマンチックに映ったというわけです。

それでも、2人は結婚して4人の子供に恵まれ、そのうちの1人が後の大富豪ジョン・D
ロックフェラーです。

ということで、今回はこれまで!


2015年4月10日金曜日

「英語にハマりませんか?」No.136

桜もあっという間に散り、それでいて寒いという日々が続いています。
して、ふと気が付くともはや金曜日!

読書は、「Onward」は終了しました。

まあ終盤はそれまでの繰り返しのような感じで、ビジネス書を読むのが好きだと
いっても、ビジネス自体にあまり経験の無い私としてはお腹いっぱいというの
感想です。

まとめというわけではありませんが、印象に残ったエピソードを書きますと、
サンドイッチ事件ですね。

スターバックスは食事のサンドイッチが人気となったのですが、業績悪化を機に
ceoとして復帰した著者としては、これが気に入らなかった。

なぜなら、ホット・サンドは匂いがして折角丹精込めて入れたコーヒーの香りを
邪魔する、というわけです。

著者は、店のバリスタ、そして、客の反対を押し切って、「Starbucks experience
を守るためにサンドイッチの廃止に踏み切ります。

結局は、匂いがあまり出ないように工夫することでサンドイッチの販売を再開する
わけですが、この一途さが創業者らしいですよね。

ちなみに私はあまりスターバックスを利用しません。近くに無いというのが
大きな理由ですが。


さて、新たに何を読んでいるかというと、「Titan」と「Catch me if you can
という2冊です。

Titan」は、アメリカの大富豪ロックフェラーの伝記です。

アメリカで最も著名なビジネスマンの話を読んでおくのもよいかなと思って始めたの
ですが、ページ数を見たらなんと2,500ページ!

iPadにダウンロードしてから気づいたので、まあ覚悟して読んでみることにしました。

最初に出てくるのは父親で、かなり面白い人です。

もう1冊、「Catch me if you can」は、映画にもなった題材で、実在の詐欺師が
自ら書き下ろした華麗なる騙しの物語です。

既に1回読んでいますが、内容といい、中に出てくる表現(詐欺師で口がうまいです
から)といい、非常に面白いのでもう一度読んでみることにしました。

エアラインのパイロット、医者などなど見事に化けます。

ということで、
来週からはこれら2冊の読書でピックアップした表現やエピソードを紹介していこう
と思います。

以上、予告編でした。

2015年4月3日金曜日

「英語にハマりませんか?」No.135

今週も「Onward」から。

この本もそろそろ終わりです。

なかなか面白かったです。
コーヒーというビジネスにのめり込んだ人の思いの深さを感じましたし、以前にも
書きましたが、物事の成功の秘訣は細かい点での努力の積み重ねだなという思いを
新たにしました。

コーヒー自体の味の追求だけでなく、新しい商品の開発(なんとインスタントも
作り出します!)、店のデザイン、食事の工夫、等々。あらゆる点で改革を進める
ことで、不況期を乗り切ったということです。

考えてみると、私も翻訳という地味な仕事がここまで続けてこられたのは、日々の
研鑽、さまざまな資料の収集(今はインターネットで不要になりましたが)、
もうひと工夫の粘りといった努力のおかげだと思います。

と、Starbucksという有名企業の経営者の本に事寄せて、私も色々努力してきたよ
という自己宣伝をちょっとしたところで、Onward」で目に付いた単語の紹介です。

今回は「silver bullet」です。

問題解決の特効薬、魔法の解決策という意味ですが、この本では9回も出てきます。

ちなみにこれまでに読了したビジネス書2-3冊を検索しましたが見つかりませんので、
やっぱり著者はこの言葉が好きなのですね。

意味的にはポジティブなのですが、この本の中では

there was no silver bullet

といった感じで、戒めるニュアンスで使われています。

例文を挙げますと、

「...In my head I knew that no silver bullet would transform Starbucks
 overnight….

とあります。

頭の中では、スターバックスを一夜にして変革する魔法のような解決策が無いことは
分かっていたということですね。

但し、この本の初めの頃――創業者である著者が、スターバックス業績悪化を受けて
ceo」(この会社では大文字にしません)に復帰した時――には、著者も
silver bullet」を探していたようです。

新しい商品の開発に取り組んだり、社員全員の研修――全店を1閉めて――を行ったり。

それでも容易に業績が回復しないというプロセスを経て、こういう結論にたどり着いた
ようです。

確かに、私も問題に直面すると、魔法の解決策が無いかなと願ってしまう傾向がある
ような気がします。

色々試してみるのがよいよということですな。

それから、全社員がそれぞれに工夫し、チャレンジするのが会社の業績につながる
ということを訴えることで、特定の人間や部門をスター扱いにしないで、誰でも
それなりに貢献しているというメッセージを送っている点もうまいなと思います。

ということで、今回は終了、オンワードしたいと思います。