All the President’s Menです。
さあ、ちょっと事件をややこしくする展開があります。
LA Timesが、以前に出てきたBaldmanとの5時間に及ぶ単独 インタビュー(without paying a
penny)を掲載する。
それによれば、Baldmanはウォー ターゲート事件に直接かかわっており、 事件当時は電話の
盗聴をしていた。そして、 盗聴記録も持っているとのこと。
そして、 ウォーターゲート事件で雇った連中がしょっぴかれていくのも見て いた(「he watched
the police had lead five of hishirelings from Watergate.」)。
BernsteinとWoodwardは「aced out」(出し抜かれた)ことになる。
Bradleeは、このスクープ記事について「I would like to have had that one」という上品な
言い方で、grimaceしただけであった が、後で「I can’t kick ass for getting scooped, but I do
let it be known that I felt let down and that I hate it.」と述べている。
LA Timesのインタビューではさらに、秘密資金を受け取っていた 3人―― ポストでは今まで
掴んでいなかった人物も名前が挙がった。
Bernsteinは、LA Timesに追随する記事を書くが、Baldmanの情報はin correctだったのだ!
新たな3人についても間違いであるし、wiretapped conversationの記録も存在しなかったので
ある。
「T hree men had been wronged.」という面白い表現で出てきます。
ここで、余談として、
「Bernstein had been taking good-natured complaints from the copy desk about his
penchant for late-night fixes or changes in his stories.」( こういう表現を紹介するのもこの
ブログの目的です)
「good-natured」-他愛の無いという感じですかね。
記者が、 記事を寸前で変更するというのはしょうがないと言えばしょうがな いですが。
本筋に戻ると、
Bernsteinは、「government lawyer」と名乗る男からの電話を受ける。
変な話を知り合いから聞いたと のこと。
この通報者によると、テネシー州ナッシュビルのAssistan t district attorneyが、 ニクソン
キャンペーンで変わった仕事のオファーを受けた(「as ked to go to work for the Nixon campaign
in a very unusual way」)。
契約を勝手にキャンセルといった「fu ck up the logistics」を含めた後方攪乱)。 資金は無制限との
ことだった。
Bernsteinは、この情報について、 既に確認されている怪しげな活動と合わせて「evidence of a
broader scheme」の一端ではないかと考えた。
つまり、Bernsteinは次のような仮説を立てます:
「Th e White House had been in the political intelligence business in a much bigger way
and much longer than most people figured. Watergate could have been scheduled before
Nixon’s reelection chances looked so good and perhaps someone neglected to pull the plug.」
なるほどね。
ウォーターゲート事件だけを考えると、 その時点でニクソンは絶対有利だったわけでそんなせこい
ことをや る必要はなかったと考えられるが、 ずっと前から絶対再選するという決意のもとに広範囲な
活動をやっ ていて目が行き届かず、 自制が働かなかったと考えるとつじつまが合ってくるという
わけで す。
「pull the plug」-手を引く
Managing editorのSimonにこの話をすると、興味を持ち、 ナッシュビルのassistant district
attorneyに接触するように指示します。
彼もBernsteinと同じくちょっとした情報から重大な情報 を掘り起こしていくのが好きなのです。
(「He shared Bernstein’s fondness for doping things out on the basis of sketchy information」)
「dope out」―予想/推測するですが、 かなり大胆にというニュアンスです。
一方で、Simonsは、誤報には慎重になっており、 何か少しでも確信の持てないことがあったら
(1語でも) 載せないという方針を何回も記者に伝えています。
また余談ですが、Simonsについての性格描写がちょい面白い 。
「A prize-winning science reporter, Simons had become the number two editor a year
before. He looked like a Harvard teaching assistant who carries a slide ruler strapped
to his belt」
(さすがに描写が古いですね。計算尺、 私は使っていたことがあります。 父親がエンジニアだったので
家にありました)
「he is skillful with fragile egos and counterpoint to Bradlee」(自意識過剰ではなく、編集主幹の
Bradle eと対極だった)
「Bradlee is like Woodward; he wants hard information first and is impatient with theories.」
なるほどイケイケドンドン派ですね。
こういう性格描写は、覚えておくと時々役に立ちます。( そうなんだよなーとか共感のタネになる)
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメント、お願いします。ブログ内容に関する質問歓迎!