2013年10月25日金曜日

「英語にハマりませんか?」No.74

All the President’s Menです。

ちょい話が細かくなっています。

前回は、ニクソン側の秘密(妨害)工作の現場長とも言えるSegrettiから手伝ってくれないか
という誘いを受けたLawyerShipley)にインタビューしますが、彼の話は、

Segretti seemed to be well financed

ということで終わります。背後には「big spender」がいるようだったと。

BernsteinWoodwardと相談し、Woodwardも興味を持つ。

Segrettiが誘いをかけた人間として、Shipleyは数人を名前を挙げたのでコンタクトしようと
するが、1人は回答を拒絶。1人は連絡取れず。

最後の1人は、Bernsteinの幼馴染の友達であることが判明。

幼馴染からの情報では、そういう誘いがあったという話は聞いているとして、

He was flabbergasted.(びっくりしたーすごい言葉です)  He served in the Army with 
Segretti …… thought he was not the type of guy to get into this type of mess

ほどなく、本人から電話があり、Segrettiから誘いは受けたが、自分は共和党ではないので
断ったという答。

一方、BernsteinSegrettiの居所を追う。

電話帳からこの名前で3人いることが分かり、そのうちの1人が本人の母親であった。ここで

Bernstein bent the rule a bit.  The Post had a firm policy that their reporters were 
never to misrepresent themselves

自分がポストの記者とは名乗らなかった。
これはよくないですね。そして、自分とWoodwardの家の電話を教える。

Segrettiは、Woodwardに電話してくる。

serious allegations involving political undercover work he had done for the Nixon 
campaign」について聞きたいというと、何も知らないと電話を切られてしまう。

2人は、Segrettiに直接接触することを決め(get his tail)、全国版のデスクから西海岸にいる
stringer」(reporter hired by a newspaper for special assignments on a story-by-story 
basis)(遊軍記者という感じ?)を紹介してもらう。

なるほどアメリカ広いですから。

それから、Bernsteinは、ジョージタウンのホテルに電話して、女性従業員を説得してSegretti
その他の宿泊記録を調べるように依頼する。

この書き方が面白いです

she was prevailed upon to search the records …..」となっております。
(「prevail on」で説得という意味です)

Bernsteinは、クレジット会社内部のソースを使ってSegrettiについての記録を入手する。

通常はFBIが「gobbling up with subpoena」であるが、記者でも入手できるのですね(もちろん
通報者は自分の名前を出さないことを条件とする)。

それによると、Segrettiは、71年の後半に全米を10以上飛び回っている。
特にワシントンが多い。

いずれの都市も選挙的には激戦区(key political states)である。カリフォルニアなどでは
主要都市を頻繁に移動している。

前述のstringerMeyer)に連絡してSegrettiへの取材を依頼する。
Meyerは、Marina del Reyにある家に張り込む(stake out)。

ここでちょっと、マリナデルレイについての説明があります。

あらゆる楽しいことが行われている場所(「represented the ultimate in swinging-singles 
living」)ということらしいです。

私も一度ちらっと案内してもらったことがありますが、豪華なヨットが並んだ、美しい場所でした。

最初に訪問した時は留守で、慌てた様子で2-3日でかけるといって出て行ったとの近所の証言。
ドアにマッチ棒をはさんで(なるほど!)数日後再訪すると落ちていたので(「a matchstick he 
wedged into the interface of the front door had dropped to the floor」一度でかけたようだ。

午後まで待っていると戻ってくる。
Friendly faceだがunsmilingな男。

民主党の予備選での活動について情報を得ているというと中に入れてくれる。
Shipleyのことについては何を聞いても知らないと答える。民主党大会での秘密活動やShipley
への勧誘について質問するが「I don’t remember」が多い。

それでも、物腰はものやわらかである(「His demeanor remained mild and affable」。

All sounds like James Bond fiction」というコメント(ありきたりですな)。

Meyerは、SegrettiLawyerとしての仕事、Shipley、矢継ぎ早に質問するが、
Segretti remained impassive」(冷静で動じない)

What about the name Bill Mooney, a false ID Segretti had said he might use?
Ridiculous.
Meyerが写真を撮り始めると、追い出される。

一方、Bernsteinの方では「Things were breaking」(突破口が開けてきたという感じ)。

ルーチンチェックしている司法省のソースにSegrettiの名前を知らないかと確認すると
(「it’s been a throwaway question(何気ない質問だったが))、
I can’t answer that question because it’s part of the investigation」という回答

ビンゴですね!

Bernsteinはさらに、Nixonの個人弁護士であるKalmbachについても聞くと、同じく調査対象
なので答えられないという。

Shipleyの言っていた「a big spender by whom Segretti has been bankrolled」(資金
供給する)ではないかという疑いが高まってくる。

Bernsteinは、Segrettiの素性をさらに探ると、彼の卒業したUSCの卒業名簿から、同窓生として
Zeegler(大統領報道官)を初めとしてホワイトハウスの職員(CRPに関わっていた)が何人かいる
ことが判明。

さらに調べると、これらの卒業生はUSCマフィアと呼ばれ、ニクソンの選挙支援でかなりの役割を
果たしていたらしい。彼らは大学キャンパスで政治団体に属し、投票を妨害したり、対抗馬の
陣営にスパイを送り込んだりといった「electioneering “ratfucking”(がは、凄い言葉です。
辞書にもあります)」を行っていたようである。

司法省のソースにこれらの点を確認すると、USCマフィアの1でホワイトハウスにいるChapin
Segrettiの関係は暗に認めます。

さあ、地味な調査が身を結んで、あたらしい展開が少し見えてきました。

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