2013年9月18日水曜日

「英語にハマりませんか?」No.67

Economist9/5号です。

タイトルと要約のつもりが長くなってしまい、2件の記事しか紹介できません。

3D printing
From dental braces to astronauts’ seats
The signs are that 3D printing is transforming manufacturing, but not in the ways 
you might expect

Economistは、3Dプリンティングについてはだいぶ前から押しています。

The signs are that....」という言い方面白いですね。製造業を変貌させることは明らか
であるが、みんなが期待しているような分野/方向とは限らないということでしょうね。

記事の書き出しからちょい癖玉です。

EVER since 3D printing …… hit public consciousness a couple of years ago, 
comment has veered towards two extremes.

普及を歓迎する意見(Fansと表現されています)-特にアメリカが多い-は、先進工業国に
仕事が戻ってくると考えている。

一方で、確かに経済的な影響は大きいが、昔ながらの工場や中国の製造業を脅かすまで
行かないという意見もある。

但し、これまで聞かれた趣味の領域にしか使われないだろうという見方は当たらなくなって
きている。

The idea that it is a gimmick, suitable only for hobbyists, looks ever less likely.

現在売れている3Dプリンタは、一般消費者向けで市場の5に過ぎない。
一方で、部品の製造も大幅に増加している。その結果、2012年で22億ドルと推計される
市場規模は今年28%増が予想されている。NASAを初め3Dプリンタによって製造された
部品を導入する企業も増えている。

ということで、Economistとしては、

Far from spelling the end for traditional factories, it is being adopted by them 
and incorporated into existing processes to provide the best of both worlds.
(既存の工場にとって脅威ではなく、共存して良い結果を生む方向に進んでいる)

かなりの部品がこのプロセスで作られているようです。

中国の製造業に対する脅威という点では、

What of the idea that 3D printing is bad news for Chinese manufacturers? 
Some manufacturing is indeed being “reshored” to be closer to Western 
consumers. 」(「reshored」というのが、以下にも取り戻すという感じでよいですね)

とは言っても、中国企業も

well-placed to embrace the new technology as anyone

だそうです。

世界最大の3Dプリンタは(全長12m)中国にあるし、中国の宇宙船では宇宙飛行士の
シートは3Dリンタ製だそうです。

ということで、Economistの結論は、

The lesson for firms in all this? 3D printing can make all sorts of manufacturing 
even cheaper and more efficient …..

という、珍しく(失礼!)直球でした。


もうひとつはギャンブルです。

Casinos in Asia
The rise of the low-rollers
Although it has a growing number of rivals, Macau, the world’s casino capital, 
is set for a new boom

マカオは今や世界一のカジノ都市となったようです。

その原動力は、怪しげな人を含む中国の富裕層ですが、タイトルを見る限り、そうでない人も
成長の原動力となっているようです。

冒頭は、

「“THE Las Vegas of the Far East” is how …..  an American gambling magnate ….. 
has long described Macau.  A decade ago, when Sin City was king and the tiny 
Chinese territory was still a backwater, such a claim would have been laughably 
implausible. Today, it is an insult to Macau.

マカオのカジノの総売上高は、2012年に380億ドルに達し、ラスベガスの6倍だそうです!

かなり怪しげな、場末の賭博街というイメージから、

The times are changing, and Macau is starting to clean up its act.

ということだそうです。

特に、カジノの営業許可について規制緩和を行ったことで、アメリカ資本が入ったことが
よかったようです(アメリカのカジノ運営者は海外での運営についても厳しく監視されている)。

ということで、

The opening of glitzy new venues has fuelled explosive growth. Between 2008 
and 2012 Macau’s gambling revenues grew by 29% a year on average. Now, no 
other casino venue comes close.

glitzy」-けばけばしい/ギラギラした、響きから意味が想像できる言葉ですね。

マカオの急成長と共に、世界のギャンブル市場の構成が一変しているようで、2010年に
世界シェア50%以上を誇っていた米国も、2015年にはアジア太平洋地域の後塵を拝する
ことになるという予想。

ということで、なぜマカオが成長したかという分析に入りますが、かなり長いので適当に
飛ばします(Economistはなぜこの話題にこのように入れ込んでいるのか不思議?)

中国政府のギャンブル許容の方針も大きいし、カジノ収入の60程度を占める
High-rollersを惹きつけるための工夫もされている(富裕客の金の出所について
アメリカのようにあまり詮索しないとか

一方で、

シンガポールのようなライバルも出てきているし、日本を含めてアジア地域の色々な国で
カジノの計画があり、マカオの富裕客を横取りすることを狙っている。さらに、中国本土での
汚職や不正蓄財への取締り強化も不利な要素となると思われる。

それでも、

「......there are several reasons to think that Macau’s brightest days may still 
lie ahead.

なんといっても中国本土からのアクセスがよいということで、シャンペンを部屋に置いたりと
あまり気を使う必要のない「Low-rollersordinary punters」を惹きつけるという強みが
ある。

中国政府としては、道路、鉄道、空港などへの投資でマカオへのアクセスをさらに改善
しようとしている(「In a few years gamblers, conventioneers and all sorts of tourist 
will be able to take a taxi or bus from Hong Kong airport straight to Macau.」)

私も一度行きましたが、フェリーは確かにちょっと面倒くさい。

ラスベガスと同じようなエンターテイメント・センターへの開発計画もあるし、(「Mass 
entertainment is the key to the mass market」という理念ですね)、カジノ自体も
巨大化への投資が進んでいる(「Galaxyというカジノチェーンでは、77億ドルを投資して
ペンタゴンよりも巨大な施設に拡張(この比較分かりにくいですけど)。

こうした、マカオ自体の競争力を維持する努力に加えて、中国政府の規制が厳しくない
こともマカオ繁栄の大きな要因です(たとえば、シンガポールはカジノの規模を制限して
いるし、自国民はお客になれない-日本も同じかな?)

ということで、この長い記事もようやく結論です。

If China were to suffer a significant economic slowdown, that would only 
postpone the day that this level of turnover is reached. Macau is in prime 
position to reel in the surging numbers of new consumers from China and 
across the region.......

1 件のコメント:

  1. いつも楽しく拝見しております。All the President's Menは、あと少しですね!

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