2013年6月15日土曜日

「英語にハマりませんか?」No.36

先週は「Economistのアベノミクス記事を取り上げましたが、やはり、Economist
ちょいネタが面白いですね。
 
今週号はLuxury goods in China」という記事が目を引きました。
 
副題は
Beyond bling
 
Life is getting harder for purveyors of luxury in China, but the growth prospects are
still fabulous
 
bling」はぎんぎらぎんの宝飾という意味なので、成金趣味を超えた上質の贅沢へという
意味かな。
 
2007年から2011年にかけて高額商品を販売している企業は中国市場2ケタ成長を謳歌して
いたのですが、昨年になって、中国経済の減速と「jitters about the political transition」で
打撃を受け、その上、「a crackdown on corrupt gift-giving and a populist backlash against
ostentation have added the woes」(泣きっ面に蜂といったところ)
 
ostentatious - conspicuous, showy
 
既に報道されているように、ネット上では高そうな腕時計を付けた役人の
incriminating picture」(罪悪として追及する)が表示され、宴会にも抗議の群衆が
押し掛けたりしているようです。
その結果、フカヒレの売上高は1年前に比べて70%低下し、高額のボルドーワインの輸入も
激減(ということは、EUでの太陽電池パネルの輸入規制に対する中国の報復はそれほど
関係ないということですか?)
 
但し、全滅というわけではない。スイスの高級時計を初めとする一部の高額商品の中国での
り上げは減少しているが、一方で、バーバリーは3月までの1年間の売り上げを20
伸ばしています。
 
Economistの分析は、「China remains the biggest prize in the luxury industry, but the
low-hanging fruit is gone.
 
要するに、放っておいても高額商品が飛ぶように売れる時代が終わり、新規市場や顧客の
開拓と新しいビジネスモデルが求められているということです。
ということで
To make the most of this trend, firms need to rejig their shops worldwide」という面白い
表現が出てきます。(ここで「firms」というのは、あらゆる店を指しているということですね。
 
rejig」か。工場を連想させますね。挙げられているのは、中国語のできる人材の雇用、
大型VIPルームの大型化、クレジットカード(銀聯カード)を使える決済システムなどなど。
最後に、デジタル戦略ですね。
 
中国人の2/3以上がネットでブランド商品について調べているのに、肝心の高額品メーカーは
対応できていない。一番の問題はメーカーのウェブサイトを開くのに時間がかかるということ
です。
 
(つまり、「most firms do not put servers inside China’s Great Firewall, which slows access
to foreign sites」ということだそうです。)
また、元での決済に対応していないのも障害です。
それでも、「As the tastes of rich Chinese evolve, business models combining local flavor
and global savvy are emerging」ということだそうで、車ではBMWやメルセデスもローカル
ブランドを開発製造する予定です。
結論としては、欧州を初めとする高額商品のメーカーも中国で投資し、ローカルパートナーを
得て中国向けの商品を開発すればまだ伸びるということのようです。
 
結びの句は、「The business of getting wealthy Chinese to open their wallets is bound to
go on evolving, but the opportunities for growth make it irresistible.と例によって
ちょいひねりしてあります。
 
 

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